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歯科治療コラム

歯根端切除 | Apicoectomy | 初台・幡ヶ谷・笹塚の歯医者・MTA・マイクロスコープ

レントゲンでご覧いただく症例は前歯の根管治療中に痛みが取れないとのことでこられた患者様です。根管治療の目的、ラバーダム防湿、無菌的処置の重要性についてご説明をし治療開始となりました。上顎前歯4歯について根管治療を行いセラミッククラウンをかぶせております。
1枚目のレントゲンは治療後の写真ですが左側中切歯(むかって右側)は根管充填剤が根から飛び出てしまいました。右側中前歯(むかって左側)は度重なる根管治療で歯根は穴があきそうなほど薄くなっています。

 

治療後の経過は激しい痛みはないものの根管充填材が飛び出ている左側中切歯は違和感の消失に至りませんでした。一般的に無菌的環境下における根管治療の治癒率は初めての治療で9割程度、やり直しの治療で7割程度と報告されています。今回のケースは初めての治療ですが経過が思わしくないことを考慮すると何割かの歯は根管治療のみでの治癒は難しいと予想されます。

根管治療での治癒が期待できない症例では外科的歯内療法、「歯根端切除術」に移行します。歯根端切除の目的は通常の根管治療では除去しきれていない根管内の細菌、感染物質を歯根の一部と共に摘出し再感染を起こさぬよう封鎖をすることにあります。
2枚目のレントゲンは歯根端切除術直後になります。歯根の先、約3ミリを切り落としMTAセメントで根の切り口から封鎖をしています。MTAセメントは封鎖性に優れ、かつ水分がある環境下でも硬化が可能なため水分を完全に排除できない治療環境において有益です。

 

3枚目の写真は術後約3ヶ月になります。術直後にみられた根の先にある黒く抜けた病巣が周りと馴染んできている様子がわかります。これは細菌、感染物質を除去したことで歯を支える骨が再生してきていることを示しています。

 

現代の歯内療法ではマイクロスコープ、Ni-Ti 、MTAセメントを三種の神器とよんでいますが。歯根端切除はこれらの恩恵が特に大きい治療であるといわれています。かつては盲目的に行われていた部分も否めない処置でしたがマイクロスコープの登場で明示野で行うことができるようになりました。またMTAセメントの登場で再感染を起こさせない封鎖性が向上しました。従来の歯根端切除に比べ治癒率が格段に向上していることも数多く報告されています。

今回のケースは幸いにも歯根端切除を行うことで治癒が確認できましたが必ずしも毎回予後が良いわけではありません。手術中に歯根のひび割れが発見され結果的に抜歯になってしまうケースも多数経験しています。

最も重要なのは根管治療が必要になるまで虫歯を進行させないことですが、いざ根管治療となった際は初回から専門医による正しい治療を受けることで様々なリスクを未然に防ぐことが可能です。難治化した症例は専門医にとっても難症例であることに変わりはありません  。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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