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平素より医療法人社団 I will 初台 はまだ歯科・矯正歯科をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

当院は根管治療のご相談で来院いただく患者様が多くいらっしゃいますが、ご相談の多い内容が
「かかりつけ医で歯根破折と言われたがなんとか残して治療していただけないか?」という内容です。

実際の歯根破折の症例です。
下のレントゲンは左から2番目の小臼歯が完全に割れています。このように完全に折れている場合は患者様にもご理解をいただきやすいですが、実際にはここまでハッキリと割れていることは多くはありません
では目に見えない歯根破折はどのように診断をするのでしょうか?

レントゲン検査で分からない歯根破折の診断には「歯周ポケット検査」が有効です。

下記にご覧いただくのは歯周ポケット検査の数値表です。歯根破折をきたしている左下6番の歯周ポケット値が周囲の歯と比べて極端に深い値を示しているのが分かります。

一般的に歯周病であれば歯周ポケットの値が周囲の歯も含め一様に深い値を示しますが、歯根破折は破折している歯根のみがピンポイントで深い値を示します。

それでは歯根破折をきたしている歯は
抜歯以外に治療方法はないのでしょうか?

結論から先に申し上げると歯根破折をきたしている歯は治療可能な場合もあります。ただし長期的に
良好な予後が期待できる歯はそれほど多くありません。

歯根破折に対する治療方法についてご説明をしていきます。破折の進行具合によって治療方法が変わります。
1) 「部分破折」完全には割れていないが部分的にヒビが入っている状態です。下記の写真は部分的破折になります。

この場合にはMTAセメントという抗菌性、封鎖性と生体親和性に優れたセメントでヒビの部分を埋めてあげます。

2)「完全破折」初めに見ていただいたレントゲンのように歯根が完全に割れている状態です。
この場合は基本的に抜歯を推奨していますが、奥歯のように歯根が複数ある歯の場合には破折した歯根のみを取り除くことも可能です。

ご覧いただく写真も歯根が完全に割れてしまっていますが奥歯なので歯根が二股に分かれています。
奥の歯根は割れておりませんのでしたので手前の歯根のみを取り除きMTAセメントで切断面を封鎖しました。

術後5年のレントゲンです。歯の動揺はありますし、体調によっては歯肉が腫れることもあるようですが今のところ生活に大きな支障は起きていません。

このように長期間良好な経過を辿る場合もありますが、1年未満で再破折をきたしたり、痛みが出てしまうケースも少なくありません。

歯根破折に対するMTAセメントを用いた治療は
保険診療の適応がありません。全て自由診療となります。
「費用対効果」つまり治療費に対し、どれだけの期間その歯を快適にご使用いただけるか、予測が難しい治療であるといえます。

当院でも破折歯を保存的に(歯を残して)治療する
場合には公平性を失わない範囲で
1)歯の予後について楽観視しない
2)リスクの伴うチャレンジングな治療であることを患者様にご説明をいたします。

今回はあまりポジティブな内容のお話ではなかったかもしれませんが医師と患者様がお互いに気持ちよく治療をすすめていく為にもカウンセリングのお時間をしっかりととりたいと考えております。
歯根破折でお悩みの方は是非当院のセカンドオピニオンをご利用ください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

 

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