マウスピース矯正の
しくみ
マウスピース矯正とは取り外し可能な透明のマウスピースを使った新しい矯正治療です。このページではマウスピースでどうやって歯を動かすのか、マウスピース矯正の仕組みについて説明します。
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マウスピース矯正の
基本的なメカニズム
マウスピースで歯に力を加え、
歯を動かす
歯に力を加えると、歯は力の方向に動いていきます(詳細は「矯正治療のメカニズム」を参照)。マウスピース矯正では、この“歯の移動に必要な力”をマウスピースによって生み出しています。
マウスピースの「ズレ」で歯に力をかける
矯正用マウスピースは透明で伸縮する素材でできており、歯全体を覆う形をしています。でも「歯を覆う形」といっても歯列とピッタリ同じ形をしているわけではありません。マウスピースの一部が(動かしたい歯の部分が)“動かしたい方向にズレるように”作られています。このわずかなズレによって矯正力が生まれ、歯が動いていきます。
マウスピースを何枚も使い、
連続的に歯を動かす
1枚目のマウスピースを装着していると、歯は少しずつ動いていき、2週間くらいでそれ以上動かなくなります。そうしたら「さらにズレを大きくしたマウスピース」に交換し、さらに歯を動かします。
このようにマウスピース矯正は、少しずつ形状が違うマウスピースを何枚も使い、連続的に歯に矯正力をかけて歯を動かしていきます。
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矯正補助装置の
種類と役割
前述のとおり、マウスピース矯正は「マウスピースのズレ」で矯正力をかけることで実現します。しかし実際の矯正は様々な方向に力をかける必要があり、「マウスピースで歯を覆う」だけでは意図した方向に正しく力をかけられないことがあります。そこで用いるのが「矯正補助装置」です。
矯正補助装置1
アタッチメント
歯の表面に取り付ける「樹脂でできた小さな突起物」です。この突起にマウスピースのくぼみを引っかけることでよりいろいろな方向に大きな矯正力をかけることができるようになります。歯体移動、傾斜移動、挺出、圧下、回転など様々な移動様式の実現に使います。
矯正補助装置2
顎間ゴム
上下のマウスピースや歯に引っ掛けて使用するゴムバンドです。ゴムが引き合う力を矯正力として利用します。
歯体移動、挺出、圧下、顎間関係の調整(例: クラスII、クラスIIIの治療)等に使用します。
矯正補助装置3
バイトランプ/後部咬合ランプ
前歯の裏(バイトランプ)や奥歯のくぼみ部分に設置する装置です。これを設置することで前歯/奥歯が噛み合う力を矯正力として利用します。
バイトランプ/後部咬合ランプは、歯を圧下移動させる際に使用します。
矯正補助装置4
拡大床(かくだいしょう)
拡大床は歯列弓(歯列の弓なり)を拡大するための装置です。全体的に歯列が内側に倒れている歯並びを矯正するときや、前歯の整列スペースを確保するときに使用します。
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マウスピース矯正って
なにがスゴイの?
マウスピースのスゴさは、透明で目立たないことだけではありません。次のページでは、他にもいろいろあるマウスピース矯正のメリットをご紹介していきます。