予防歯科
「歯医者は歯が痛くなったら行く場所」と思っている患者様もいらっしゃいますが、それは大きな間違いです。虫歯の場合、「歯が痛い」「歯がしみる」など、何らかの自覚症状がある段階で、すでに進行しているケースがほとんどです。そのたびに、治療で歯を削らなければならず、同じことを繰り返しているうちに、健康な歯はいずれ失われてしまうことでしょう。
歯ぐきから出血しているときは、出血箇所の毛細血管から細菌が侵入し、血流によって全身を巡るリスクもあります。特に歯周病菌の場合、強い毒素を体内で放出し続け、心筋梗塞や脳梗塞、動脈硬化、糖尿病など、全身のさまざまな病気を引き起こす原因になります。妊娠中の患者様の歯周病は、低体重児の出産や早産のリスクを高めるため、注意が必要です。
全身の健康を守るには、口腔内の衛生環境を整えることが大切です。そのためにも、歯が痛くなってから歯医者に行くのではなく、定期的な来院で歯とお口のメインテナンスを行う、「予防」の意識を持つように心がけましょう。ご自宅でのセルフケアに加えて、歯科医院でのプロフェッショナルケアを組み合わせ、歯垢・歯石の除去や歯のクリーニングを行うと、虫歯や歯周病の予防効果が期待できます。習慣化すると、年齢を重ねた後もご自身の歯で食事や会話を楽しめるようになります。
当院では、一人ひとりのお口の状態に合わせた治療と予防プランの提供を大切にしておりますので、ぜひご相談ください。
(出典:厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査)
右の表から分かるように、日本人は高齢になればなるほど、自分の歯がない、もしくは生えている本数が少ない方の割合が増えています。「歯はいずれ失うもの」という考えが日本人にはまだ多く、予防の意識もまだまだ低いと考えられています。入れ歯で失った歯の機能を回復できますが、噛む力は衰えてしまうのです。見た目や機能面が、天然歯より勝ることはありません。今よりもご自身の歯に関心を持ち、高い予防の意識を持って行動することが、将来の虫歯や歯周病の予防につながります。
MTM(メディカルトリートメントモデル)とは、歯科に医療の考えを取り入れ、患者様のリスクに合わせた、適切な治療や予防を行っていくことを表しています。特に虫歯や歯周病の検査では、現在と将来のリスクを明らかにでき、歯を失わないためにできることを患者様と一緒になって取り組んでいきます。
お口の健康を第一に考え、患者様の年齢やライフスタイルにも応じて、治療と予防のプランを設定しているのです。歯を失うリスクを限りなく取り除き、将来もご自身の歯で食事や会話を楽しみ、健康な毎日を過ごしたい患者様にお勧めしておりますので、MTMをご希望の場合は当院までお気軽にご相談ください。
まずは口腔内写真やレントゲン撮影、歯周ポケットの測定などを行います。歯を支えている歯槽骨の破壊状況や歯周ポケットの深さから、歯と歯ぐきの状態を検査しております。
唾液やプラークに潜む、虫歯の原因となるミュータンス菌の量を測定します。
虫歯の進行に関与するラクトバチラス菌は、炭水化物の摂取量に応じた細菌量を示す傾向にあります。検査結果に基づき、食生活の管理や改善のアドバイスも可能です。
唾液緩衝能と呼ばれる、酸性に傾いた口腔内を中性に戻す能力を検査できます。唾液量の測定に役立ち、自浄作用や再石灰化の能力を予測することにもつながります。
初診時に行った口腔内写真や歯周病検査と比較し、歯科医院での治療やご自宅でのケアを通じて虫歯や歯周病のリスクが改善したかどうかを改めてチェックします。
ご自身の歯を長く維持するには、歯科医院での定期的なメインテナンスが欠かせません。お口の状態を常にチェックしながら、歯科専用の器具を用いて丁寧な歯のクリーニングを心がけております。治療では、同じ歯科衛生士が患者様を担当する、「担当制システム」を導入し、患者様のお口の健康を長くサポートいたします。その他、虫歯予防に効果的なフッ素塗布や歯磨き指導も、当院にお任せください。
60分 | 10,000円 |
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30分 | 5,000円 |
予防歯科プログラムの内容については上記「MTMの流れ」をご覧ください。